仕事で泣いたこと③ 女性の名前だったから。
基本的に仕事とプライベートだと、仕事を優先しがち。他の人から、「ワーカホリック」といわれることもある。仕事がうまくいっていないと凹むくらいな人間。
数年前までは。仕事!仕事!!仕事!!!
仕事が楽しくて、大好きで、常に仕事のことを考え、過ごしていた。休日なんて関係ない、そんな過去のお話。
仕事で泣いたのは、3回。そのエピソードの3つ目を書こうと思う。
「君が、女性の名前だったから、体験会参加者募集チラシに担当者として書いたんだ。君は、つなぐだけでいいから」
「え...。」
言葉を失った。この日のために参加者に少しでも伝わるようにと頑張って練習してきたのに、やめろというの?そんな思いで聞いていた。
今ならば、「そうだったのですね。分かりました。」と言えたような気がするけれど、この当時はこの言葉が言えなかった。(こういう部分、大人になったなと思う。)
とある市で、作成したコンテンツの体験会を開催することになった。開催日の二週間前、私は呼ばれた。
「〇〇市でコンテンツの体験会を開催する。担当者やってみない?チラシも作ろうと思うんだ」
「はい、やります」
とても嬉しかった。初めての大きな舞台。多くの人の前に立って説明をするのは、どちらかといえば得意ではないけれど、自分が携わってきたものの良さを伝えられる時間をもらえるのは、素直に嬉しい。きちんと伝えなきゃ!という思いで、体験会の練習が始まった。とある人に頼み込んで練習に付き合ってもらっていた。
チラシもできた。自分の名前が入ったチラシ、初めてだった。母に連絡したら、とても喜んでくれた。
ボスにも話をした。「コンテンツの体験会を〇〇市で行います。私がその説明をするのですが、見に来てもらえませんか?」と。そうしたところ、「分かった。頑張れよ」と言ってもらえたのだ。ますます練習に熱が入る。
開催3日前のある日。私はまた呼ばれた。
「君が、女性の名前だったから、体験会参加者募集チラシに担当者として書いたんだ。担当者が全員男性だと、参加しにくいんだよね。当日、君は、別の人につなぐだけでいいから。」
「え...。」
言葉を失った。参加者に少しでも伝わるようにと頑張って練習してきたのに、やめろというの?そんな思いで聞いていた。
もしかしたら、「やっぱり〇〇(私)だと不安だな。」と思っていて、それをストレートに言うと私が傷つくのでオブラートに包むような言い方をしたのかもしれないが、当時は本当に悔しかった。
ボスにもきちんとご報告。「説明が3分間だけになってしまったのですが、それでも来てもらえますか?」と。もちろん行くよと答えてくれた。
そして当日。
たった3分間だったけれど、できることを精いっぱいやった。私の練習に付き合ってくださった人にきちんとつないだのだ。私の役割を果たした。
当時は本当に悔しかった出来事。家でわんわん泣いたのは今でも忘れない。
これにて、仕事で泣いたこと、終了。今思い返すと、ピュアだったな~と思う。こんな時があるからこそ、今があるので、いい思い出です。